YAMAHA B3. 3台目修理記録
  同時修理 LUX C−5000A B3.4台目      2024/2/17到着   完成 
A. 修理前の状況
  • オークションで購入しましたが、工場出荷時の仕様に戻すサービスをお願いしたいと思っています。
    1つは正常に動作し、もう1つは通電のみが保証されています。
    一つ一つ点検して傷があれば修理し、消耗したコンデンサーなどの部品を交換してもらいたいと思います。
  • 出品者の商品説明。
    ヤマハのステレオパワーアンプ B-3です。 取扱説明書のコピーもお付けいたします。
    年数を経ておりますので、全体的に使用感が出ております。
    外観の雰囲気や詳細は画像も併せてご確認ください。
    音出しも確認済みです。
    年代物ですので完璧な動作の保証は出来かねますが、お探しの方がおられましたらよろしくお願いします。



T. バラック修理後調整・測定。

B. 原因・現状
  • 各部経年劣化多し。
    足黒TR(トランジスター)多数あり。


C. 修理状況
D. 使用部品
  • 電解コンデンサー           15個。
    フイルム・コンデンサー        4個。
    FET(Field Effect Transistor)     2個。
    TR(トランジスター)          38個。
    半固定VR                6個。
    リレ−                  2個。
    テフロンシート            8枚。
    3Pインレット       1個。 FURUTECH FI-10(R) ロジウムメッキ使用。
    ヒューズブラケット           4個。
    ヒューズ                 4本。


E. 調整・測定
   BTL接続 測定・調整


F. 修理費  125,000円   オーバーホール修理。。
          但し、最終測定時に結果が悪くて、終段V−FET交換費用は別途。

Y. ユーザー宅の設置状況

S. YAMAHA B3 の仕様(カタログ・マニアルより)

A. 修理前の状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A11. 点検中 前から見る。
A12. 点検中 前右から見る。
A13. 点検中 後から見る。
A14. 点検中 後左から見る。
A15. 点検中 上から見る。
A16. 点検中 上パネルを取り、上から見る。少し埃があるが綺麗。
A21. 点検中 下前から見る
A22. 点検中 下前左から見る
A23. 点検中 下後から見る
A24. 点検中 下後右から見る
A25. 点検中 下から見る。
A26. 点検中 上・下パネルを取り、下から見る
A31. 点検中 電源コード取り付け。
A32. 点検中 電源コードをとり、3Pインレットに交換可能。  FURUTECH FI-10(R) ロジウムメッキ使用。
           取り付け場所どちらか選択出来ます。右=新しい場所に新設、左=ACコンセントと交換可能。
A41. 点検中 後から見る。 入力RAC端子。
A42. 点検中 後から見る。 入力RAC端子、テフロン絶縁RCA端子に交換可能。
A43. 点検中 交換するテフロン絶縁製RCA端子。 中心電極は円筒状で4つ割方式。
A44. 点検中 WBT製RCA端子WBT−0201。 さらに複雑な構造で「カチ」と差し込み感を与える。
A45. 点検中 最近の「RCAプラグ」の中心電極は2割になっているので接触不良が起きにくい。
A51. 点検中 SP接続端子。
A52. 点検中 SP接続端子。WBT−0730PLに交換可能。
A53. 点検中 SP接続端子。 手持ちロジウムメッキ製に交換可能。
T.  バラック修理後調整・測定。画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
T0. 出力・歪み率測定・調整。
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこら。
T1. 1kHz入力、R側SP出力電圧11V=15W出力 0.2229%歪み。
             L側SP出力電圧11V=15W出力 0.2706%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
T2. 10kHz入力、R側SP出力電圧11V=15W出力 0.305%歪み。
             L側SP出力電圧11V=15W出力 0.318%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
C. 修理状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
C1. 修理中 基板を外したシャーシ。
C2. 修理中 基板を外したシャーシ、反対側。
C11. 修理前 R側終段ブロック
C12. 修理後 R側終段ブロック
C13. 修理中 R側終段SIT(静電誘導型トランジスター)のマイカー板の放熱シリコン。
C14. 修理(測定)中 R側SIT(静電誘導型トランジスター)測定。
C15. 修理(交換)後 R側SIT(静電誘導型トランジスター)をテフロンシートに交換。
C16. 修理前 R側終段基板。
C17. 修理後 R側終段基板。FET(電界効果トランジスター)1個、TR(トランジスター)15個、半固定VR2個、フィルムコンデンサー2個、リレー1個交換。
C18. 修理前 R側終段基板裏
C19. 修理(半田補正)後 R側終段基板裏、半田を全部やり直す。
C1A. 完成R側終段基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
C21. 修理前 L側終段ブロック
C22. 修理後 L側終段ブロック
C23. 修理中 L側SIT(静電誘導型トランジスター)のマイカー板の放熱シリコン。
C24. 修理(測定)中 L側SIT(静電誘導型トランジスター)測定中。
C25. 修理(交換)後 L側SIT(静電誘導型トランジスター)をテフロンシートに交換。
C26. 修理前 L側終段基板
C27. 修理後 L側終段基板。FET(電界効果トランジスター)1個、TR(トランジスター)15個、半固定VR2個、フィルムコンデンサー2個交換。
C28. 修理前 L側終段基板裏
C29. 修理(半田補正)後 L側終段基板裏、半田を全部やり直す。
C2A. 完成L側終段基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
C31. 修理前 プロテクト基板
C32. 修理中 プロテクト基板。耐熱チューブ内の抵抗点検。
C32. 修理後 プロテクト基板。 TR(トランジスター)4個、リレー1個、電解コンデンサー7個交換。
C33. 修理前 プロテクト基板裏
C34. 修理(半田補正)後 プロテクト基板裏、半田を全部やり直す。
C35. 完成プロテクト基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
C41. 修理前 定電圧基板
C42. 修理中 定電圧基板 電解コンデンサー固定のトルエン溶媒の接着剤。
C43. 修理後 定電圧基板 電解コンデンサー固定のトルエン溶媒の接着剤を取り去り、コートを塗布後。
C44. 修理中 定電圧基板 耐熱チューブ内の抵抗点検。
C45. 修理前 定電圧基板 TR(トランジスター)のマイカー。
C46. 修理(交換)後 定電圧基板 TR(トランジスター)のテフロンシート。
C47. 修理後 定電圧基板。 半固定VR2個、TR(トランジスター)4個、電解コンデンサー8個交換。
C48. 修理前 定電圧基板裏、銅箔に腐食あり。
C49. 修理(半田補正)後 定電圧基板裏、半田を全部やり直す。
C4A. 完成定電圧基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
C51. 修理前 入力RCA端子基板。
C53. 修理(半田補正)後 入力RCA端子基板、半田を全部やり直す。
C54. 完成入力RCA端子基板、 洗浄後防湿材を塗る。
C55. 修理前 入力RCA端子基板裏。
C56. 修理(半田補正)後 入力RCA端子基板裏、半田を全部やり直す。
C57. 完成入力RCA端子基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
C61. 修理前 ジョイント基板裏。
C62. 修理(半田補正)後 ジョイント基板裏、半田を全部やり直す。
C63. 完成ジョイント基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
C71. 修理前 ヒューズ基板。
C72. 修理前 ヒューズ基板裏
C73. 修理(半田補正)後 ヒューズ基板裏、半田を全部やり直す。
C74. 完成ヒューズ基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
C81. 修理前 入力SW。
C82. 修理中 入力SW。
C83. 修理(清掃)後 入力SW。
C91. 修理中 モードSW。
C92. 修理中 モードSW。
C93. 修理(清掃)後 モードSW。
CA1. 修理前 電源コード取り付け。
CA2. 修理中 3Pインレット取付位置。
CA3. 修理中 3Pインレット取付穴。
CA4. 修理後 電源コードをとり、3Pインレットに交換。  FURUTECH FI-10(R) ロジウムメッキ使用。
CA5. 修理後 3Pインレット裏配線。しっかりとアース取る。
CB1. 修理後 終段V−FETの電源供給にヒューズ挿入。
           終段V−FETの保護は電源トランス1次側ヒューズ(7A)のみです。
           100V×7A=700VA、終段V−FETの供給電圧は42V。
           出力は70W/8Ω、その時の電流は70W=iA×iA×8Ω、i=3A。
CC1. 交換部品
CC2. 交換部品。 足黒TR(トランジスター)等。
CD1. 修理前 上から見る
CD2. 修理後 上から見る
CD3. 修理前 下から見る
CD4. 修理後 下から見る
E. 測定・調整。画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
E0. 出力・歪み率測定・調整。
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこら。
E11. 50Hz入力、R側SP出力電圧24V=72W出力 0.00323%歪み。
              L側SP出力電圧24V=72W出力 0.00382%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E12. 100Hz入力、R側SP出力電圧24V=72W出力 0.00751%歪み。
               L側SP出力電圧24V=72W出力 0.00708%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E13. 500Hz入力、R側SP出力電圧24V=72W出力 0.0189%歪み。
               L側SP出力電圧24V=72W出力 0.00898%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E14. 1kHz入力、R側SP出力電圧24V=72W出力 0.0198%歪み。
              L側SP出力電圧24V=72W出力 0.01057%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E15. 5kHz入力、R側SP出力電圧24V=72W出力 0.0269%歪み。
              L側SP出力電圧24V=72W出力 0.0198%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E16. 10kHz入力、R側SP出力電圧24V=72W出力 0.0269%歪み。
               L側SP出力電圧24V=72W出力 0.0220%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E17. 50kHz入力、R側SP出力電圧21V=55W出力 0.0249%歪み。
               L側SP出力電圧21V=55W出力 0.0229%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
E2. BTL接続 測定・調整。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
E21. 50Hz入力、R側SP出力電圧34V=144.5W出力、 0.0198%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E22. 100Hz入力、SP出力電圧34V=144.5W出力、 0.0277%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E23. 500Hz入力、SP出力電圧34V=144.5W出力、 0.0415歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E24. 1kHz入力、SP出力電圧34V=144.5W出力、 0.041%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E25. 5kHz入力、SP出力電圧34V=144.5W出力、 0.0703%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E26. 10kHz入力、SP出力電圧34V=144.5W出力、 0.0147%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E27. 50kHz入力、SP出力電圧33V=136W出力 0.00126%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
E3. フルパワーなので、24V高速フアンが全回転でクーリング。
Y. ユーザー宅の設置状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
Y1. 設置状況、 正面から見る。
S. YAMAHA B3 の仕様(カタログ・マニアルより)
型式 ステレオパワーアンプ
実効出力(20Hz〜20kHz) Normal
  • 4Ω=70W+70W(歪0.03%)、8Ω=70W+70W(歪0.03%)、
    16Ω=45W+45W(歪0.03%)
BTL
  • 8Ω=140W(歪0.05%)、16Ω=140W(歪0.05%)
パワーバンド幅(8Ω) Normal=5Hz〜100kHz以上(歪0.05%、-3dB)
BTL=5Hz〜70kHz(歪0.1%、-3dB)
ダンピングファクター(1kHz) Normal=80
BTL=55
高調波歪率(8Ω、20Hz〜20kHz) Normal=0.007%以下(35W)
BTL=0.05%以下(70W)
混変調歪率(8Ω、50Hz=7kHz=4=1、35W) Normal=0.007%以下
BTL=0.03%以下
周波数特性(8Ω、1W) Normal(DC)=DC〜100kHz +0 -1dB
BTL(DC)=DC〜100kHz +0 -2dB
Normal(AC)=10Hz +0 -2dB〜100kHz +0 -1dB
入力感度/インピーダンス Normal=1V/25kΩ
BTL=0.707V/25kΩ
SN比(IHF-Aネットワーク、入力ショート) 118dB以上
残留ノイズ(Volume max、入力ショート) 100μV以下
セパレーション(Volume max、
入力ショート、RL=8Ω出力ch70W)
90dB以上(1kHz)
85dB以上(20kHz)
電源 AC100V、50Hz/60Hz
定格消費電力 190W
外形寸法 幅200x高さ193x奥行407mm
重量 16.2kg
価格 ¥200,000(1977年頃)
                       b3_3m
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