LUX A-3600 修理記録
 同時修理   Technics 30A. 2台目               平成27年5月12日持込  月日完成
A. 修理前の状況
  • 長年修理屋を探していましたが、貴工房は我が家より約20分です。
    • 修理物件
      @ 管球式コントロールAMP  TECHNICS 30A.
         12AX7を8本使用、約30年休眠。
         現状は通電して真空管は点灯しているが、その他不明。
      A 管球式パワーAMP  LUXKIT A3600.
         8045Gを4本使用、約30年休眠。
         当時8045G1本通電時にパンク、入れ変えるが同様にパンク。
         解析能力なしで放置、現在にいたる。
         尚= 現状復帰を考え、入手困難の8045Gを2本すでにGETしてあります。
      B プリメインAMP PIONEER  A−006.今回修理見送り
         現在稼働中
    • 昭和時代末期の音を再度聞きたく、OH&修理を希望する。
      多分長期休眠と老朽で復元には大工事と費用が心配です。


W. 長期休眠のトランスの水分抜き処理
  • 長い間通電していない「トランスの高圧巻き線」は湿気を含み、絶縁力が落ちているので、
    巻き線に直流を流し、銅損の熱で乾燥させる。巻き線の電流を考慮し、長時間通電する(10〜20時間連続)
    特に、古い製品でケースに封入されている物は、詰め物に「アスファルトピッチ」が使用されているので、特に注意する。


B. 原因
  • 真空管AMPの様な高圧電圧の場所には、接点復活材等の使用は不可。
    経年変化による劣化。

L. LUX OY15−3.6 出力トランス点検
  • 現在オークションでは直流抵抗を測定して、良否を表示しているが、完璧ではありません。
    正確には、交流電圧を入力し、各巻き線の出力電圧を点検する。

C. 修理状況
  • 出力真空管「8045G」ソケット交換。
    Miniature Tubes管ソケット交換。
    電解コンデンサ交換。
    整流ダイオード交換。
    半固定VR交換。
    配線手直し、補強。
    各部ハンダ補正。
    入力RCA端子をテフロン絶縁RCA端子に交換
    SP接続端子をWBT0765WBT0735互換)と交換


U. TubeTester HickokTV−2B/Uによる付属真空管測定
V. TubeTester HickokTV−2B/Uによる予備真空管測定
K. ボンネットと下蓋修理・塗装

D. 使用部品
  • 出力真空管「8045G」ソケット           4個。
    Miniature Tubes管ソケット交換            8個。
    電解コンデンサ                      個。
    フイルムコンデンサ−                  個。
    半固定VR                        6個。
    整流ダイオード                     8個。
    テフロン絶縁RCA端子                2個
    SP接続端子WBT0765WBT0735互換)  2組4個


E. 調整・測定

G. 修理費         150,000円     オーバーホール修理。
                                但し、真空管は別途です。

Y. ユーザー宅の設置状況

S. LUX A-3600 の仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の状況
A1. ボンネット付き外観 前右から見る
A2. ボンネット付き外観 後左から見る
A3. ボンネット付き外観 上から見る
A4. ボンネット付き外観 下から見る
A11. 外観 前から見る
A12. 外観 前右から見る
A13. 外観 後から見る
A132. 点検中 入力RCA端子。テフロン絶縁RCA端子に交換可能。
                              端子間は埋めます。WBT−0201は定価で工賃込み。
A133. 点検中 SP接続端子。 WBT0765WBT0735互換)と交換可能。工賃込み特別価格=1.3万円。
A14. 外観 後左から見る
A21. 外観 上から見る
A22. 外観 真空管を外し、上から見る
A222. 点検中 8045GのUSソケットの比較。 径が大きく、穴加工が必要です。
A223. 点検中 テフロン絶縁製、6割になっている、中国製?
A224. 点検中 9ピンMTソケット。 白=タイト製MTソケット、K=ベーク製MTソケット。
A31. 外観 下蓋を外し、下から見る
W. 長期休眠のトランスの水分抜き処理。 下2台=出力トランス2個へ、 上側=電源トランスへ。
  • 長い間通電していない「トランスの高圧巻き線」は湿気を含み、絶縁力が落ちているので、
    巻き線に直流を流し、銅損の熱で乾燥させる。巻き線の電流を考慮し、長時間通電する(10〜20時間連続)
    出力トランス用はPP端子間、電源トランスは高圧巻き線2組を直列接続にする。
  • 上の電源=左右出力トランス用、 下の電源=電源トランス用。
L. LUX OY15−5 出力トランス点検。;
    LUX OY15−5 の仕様。
       1次インピーダンス=3.6kΩ(P1−B1間+B2−P2間)。
       2次インピーダンス=16Ω(最大)。
       インピーダンス比=3.6kΩ/16Ω=225、 巻き線比=15。
       2次16Ω端子にAC2Vを入力すると、
       1次巻線P1−B1間電圧=P2−B2間電圧=30V/2=15V。
L11. 点検中 右側出力トランス電圧測定。
           16Ω端子にAC2Vを入力し、1次巻き線P1−B1間電圧=13.79V、P2−B2間電圧=13.79V。
L11. 点検中 左側出力トランス電圧測定。
           16Ω端子にAC2Vを入力し、1次巻き線P1−B1間電圧=13.87V、P2−B2間電圧=13.87V。
C. 修理状況
C11. 修理前 前段AMP基板。
C112. 修理前 前段AMP基板。 MT9ピンソケットに接点復活材?
C12. 修理後  前段AMP基板。
C13. 修理前 前段AMP基板裏。
C14. 修理前 前段AMP基板裏。
C21. 修理(交換)前 出力真空管8045Gのソケット。
C22. 修理(交換)後 出力真空管8045Gのソケット。
C23. 修理(交換)前 出力真空管8045Gのソケット下。
C232. 修理(交換)前 4本目出力真空管8045Gのソケット下。
                グリッド抵抗(右下)とカソード抵抗(左端灰色)が焼けている。
C24. 修理(交換)後 出力真空管8045Gのソケット下。
C31. 修理前 出力トランス下付近。
C32. 修理後 出力トランス下付近。
C41. 修理前 ブロック電解コンデンサー下付近。
C42. 修理後 ブロック電解コンデンサー下付近。
C51. 修理前 電源トランス下付近。
C52. 修理後 電源トランス下付近。
CB2. 交換部品。
E. 測定・調整
E1. 出力・歪み率測定・調整
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
E21. 50Hz入力、R側SP出力電圧16V=32W出力、 0.48%歪み。
                 L側SP出力電圧16V=32W出力、 0.45%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E22. 100Hz入力、R側SP出力電圧16V=32W出力、 0.19%歪み。
                    L側SP出力電圧16V=32W出力、 0.19%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E23. 500Hz入力、R側SP出力電圧17V=36W出力、 0.23%歪み。
                    L側SP出力電圧17V=36W出力、 0.13%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E24. 1kHz入力、R側SP出力電圧17V=36W出力、 0.23%歪み。
                  L側SP出力電圧17V=36W出力、 0.16%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E25. 5kHz入力、R側SP出力電圧16V=32W出力、 0.25%歪み。
                 L側SP出力電圧16V=32W出力、 0.16%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E26. 10kHz入力、R側SP出力電圧16V=32W出力、 0.33%歪み。
                   L側SP出力電圧16V=32W出力、 0.34%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E27. 50kHz入力、R側SP出力電圧10V=12.5W出力、 2.5%歪み。
                   L側SP出力電圧 9V=10.1W出力、 5.5%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
E4. 完成、 24時間エージング中。 右は Sony TA−F7
測定器に挿入する前に、十分ヒーターを暖めて置く。
U. TubeTester HickokTV−2B/Uによる付属真空管測定
U1. 付属真空管 「8045G」。 左から1本目.2.3.4本目、4本目は空気管。
      LUX8045Gの付属規格表から、
      8045G相互コンダクタンス=11000μmho「Ep=200V、IP=120mA、Eg1=−30V」。
U11. 付属1本目 「8045G」。 Gm測定=6000μmho、IP=82.5mA。
     測定条件、「Ep=200V、IP=120mA、Eg1=−30V」。 RangeSW=A、FullScale=15000μmho。
U12. 付属2本目 「8045G」。 Gm測定=9400μmho、IP=133.7mA。
U13. 付属3本目 「8045G」。 Gm測定=8500μmho、IP=122.2mA。
U14. 付属4本目 「8045G」。 空気管で測定できず。
U2. 付属真空管。 左から6240G、2本、6AQ8。
       真空管ハンドブック(規格表)の、
       6240G相互コンダクタンス=3500μmho、「Ep=250V、Ip=7mA、Eg1=−5V」。
       6AQ8相互コンダクタンス=5900μmho、「Ep=250V、Ip=10mA、Eg1=−2.3V」。
1960/1962/1964/1966ナショナル真空管ハンドブック、1995オーディオ用真空管マニアル、60/62/69東芝電子管ハンドブック、1962日立電子管ハンドブック、1965/1971全日本真空管マニュアル、RC15/19/26/27/28/29/30 Receiving Tube Manual、1966/実用真空管ハンドブック、1995世界の真空管カタログより。
付属真空管。 左から6240G、1本目.2本目。 6AQ8。
U21. 付属1本目「6240G」ユニット1。 Gm測定=1920μmho、IP=5.71mA。
          測定条件、「「Ep=250V、Ip=7mA、Eg1=−5V」。 RangeSW=C、FullScale=6000μmho
U22. 付属2本目「6240G」ユニット2。 Gm測定=2040μmho、IP=5.89mA。
U31. 付属2本目「6240G」ユニット1。 Gm測定=3000μmho、IP=6.70mA。
U32. 付属2本目「6240G」ユニット2。 Gm測定=2520μmho、IP=5.92mA。
U61. 付属1本目「6AQ8」ユニット1。 Gm測定=8000μmho、IP=11.80mA。
           測定条件、「Ep=250V、Eg1=−2.3V」。 RangeSW=C、FullScale=15000μmho
U62. 付属1本目「6AQ8」ユニット2。 Gm測定=8200μmho、IP=12.01mA。
V. TubeTester HickokTV−2B/Uによる予備真空管測定
V1. 予備真空管 「8045G」。 左から1本目.2本目。
      LUX8045Gの付属規格表から、
      8045G相互コンダクタンス=11000μmho「Ep=200V、IP=120mA、Eg1=−30V」。
V11. 予備1本目 「8045G」。 Gm測定=10000μmho、IP=143.4mA。
     測定条件、「Ep=200V、IP=120mA、Eg1=−30V」。 RangeSW=A、FullScale=15000μmho。
V12. 予備2本目 「8045G」。 Gm測定=10500μmho、IP=153.0mA。
V2. 付属真空管。 左から6240G、1本目.2本目。
       真空管ハンドブック(規格表)の、
       6240G相互コンダクタンス=3500μmho、「Ep=250V、Ip=7mA、Eg1=−5V」。
       6AQ8相互コンダクタンス=5900μmho、「Ep=250V、Ip=10mA、Eg1=−2.3V」。
1960/1962/1964/1966ナショナル真空管ハンドブック、1995オーディオ用真空管マニアル、60/62/69東芝電子管ハンドブック、1962日立電子管ハンドブック、1965/1971全日本真空管マニュアル、RC15/19/26/27/28/29/30 Receiving Tube Manual、1966/実用真空管ハンドブック、1995世界の真空管カタログより。
V21. 予備1本目「6240G」ユニット1。 Gm測定=2600μmho、IP=6.24mA。
          測定条件、「「Ep=250V、Ip=7mA、Eg1=−5V」。 RangeSW=C、FullScale=6000μmho
V22. 予備1本目「6240G」ユニット2。 Gm測定=2280μmho、IP=6.30mA。
V31. 予備2本目「6240G」ユニット1。 Gm測定=2400μmho、IP=5.85mA。
V32. 予備2本目「6240G」ユニット2。 Gm測定=2480μmho、IP=5.76mA。
プレート電流波形を観測しながら測定する。
測定電源は安定化電源を使用し、AC115V 60Hzで行う。
Y. ユーザー宅の設置状況
Y1. 設置状況.
S. LUX A-3600 の仕様(マニアル・カタログより) 
型式 管球式ステレオパワーアンプキット A−3600
連続実効出力 50W+50W(4Ω、8Ω、16Ω)
全高調波歪率 0.5%以下(50W、1kHz)
1%以下(50W、55Hz〜10kHz)
周波数特性 10Hz〜40kHz -1dB以内
入力感度 約850mV
入力インピーダンス 80kΩ
ダンピングファクター 14(8Ω、1kHz)
残留雑音 0.5mV以下
使用真空管 8045G=4本
6240G=2本
6AQ8=1本
消費電力 300W
400W(定格出力時)
外形寸法 幅465×高さ168×奥行206mm
重量 17.0kg
価格 \79,500(1975年10月発売)
8045G 付属規格表
6240G 付属規格表
                            a3600_2f
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