ONKYO M−509. 3台目修理記録
2025/4/20.到着   /.完成 
K. 梱包の様子。

A. 修理前の状況

  • 永年、マルチアンプで音楽を楽しんでいます。
    地区の公民館でレコード鑑賞会をお願いされました。
    2年ほど前に中古で購入した本機ですが、確認したところ以下の症状がでしまいました。
     @メーターの反応ややおかしい
     A両チャンネルから音が出てたが、右から音が不安定となり出ない。
    他にも問題あるかもしれません。
    今後、本機を鑑賞会など永く使用を考えます。


B. 原因
C. 修理状況
  • 1部前段TR(トランジスター)交換。
    初段FET(電界効果トランジスター)交換。
    オペアンプ交換。
    RLバイアス半固定VR交換。
    電解コンデンサー交換(ミューズ使用)。
    電源投入リレー交換。
    制御リレー交換。
    SP接続リレー交換。
    フイルムコンデンサー1部交換・増設。
    配線手直し、補強。
    全基板半田補正後、洗浄し保湿剤塗布。
    SP接続端子交換
    テフロン絶縁製RCA端子交換
    電源コードを取り3Pインレットに交換
D.使用部品
  • TR(トランジスター)       個。
    FET(電界効果トランジスター)  2個。
    オペアンプ              個。
    RLバイアス半固定VR       12個。
    電解コンデンサー            個。
    SP接続リレー             4個。
    他リレー                5個。
    フイルムコンデンサー   個。
    SP接続端子            4組8個。
    テフロン絶縁製RCA端子交換 1組2個。
    3Pインレット、FURUTECH FI-10(G) 金メッキ使用。    1個

E. 調整・測定

F. 修理費   180,000円        オーバーホール修理。

S. ONKYO M−509 の仕様(カタログ・マニアルより)

K. 梱包の様子。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
K1. 箱の強度が不足して破れる。
K2. SP接続端子が締めていない。
K3. パネルにキズあり。
A. 修理前の状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A11. 点検中 前から見る。
A12. 点検中 前右から見る
A13. 点検中 後から見る
A14. 点検中 後左から見る
A15. 点検中 上から見る
A16. 点検中 上下蓋、両サイドパネルを取り、上から見る
A17. 点検中 上下蓋、両サイドパネル、シールドを取り、清掃後上から見る
A21. 点検中 下前から見る
A22. 点検中 下前左から見る
A23. 点検中 下後から見る
A24. 点検中 下後右から見る
A25. 点検中 下から見る
A26. 点検中 上下蓋、両サイドパネルを取り、下から見る
A27. 点検中 右側ドライブアンプのオペアンプを見る。 足黒!
A28. 点検中 左側ドライブアンプのオペアンプを見る、反対側。 足黒!
A29. 点検中 左側ドライブアンプの配線端子半田付け。 もう少し幅広く!
A2A. 点検中 整流・定電圧・VUアンプ基板のオペアンプを見る。 足黒!
A31. 点検中 右側放遮光スポンジ劣化。
A32. 点検中 左側放遮光スポンジ劣化。
A41. 点検中 電源コード。
A42. 点検中 電源コードを取り、3Pインレット取付。 FURUTECH FI-10(G) 金メッキ使用。
A51. 点検中 入力RCA端子。
A52. 点検中 テフロン絶縁製RCA端子に交換。 WBT−0201は定価で工賃込みです。
A53. 点検中 交換するテフロン絶縁製RCA端子。 中心電極は円筒状で4つ割方式。
A54. 点検中 WBT製RCA端子WBT−0201。 さらに複雑な構造で「カチ」と差し込み感を与える。
A55. 点検中 最近の「RCAプラグ」の中心電極は2割になっているので接触不良が起きにくい。
A61. 点検中 SP接続端子。
A62. 点検中 SP接続端子。 ロジウムメッキ製に交換。
C. 修理状況
C1A. 修理前 Rドライブ基板上の白いコネクターで終段TR(トランジスター)と接続する。 これが接続不良になると 終段TR(トランジスター)が死ぬ、W配線くらいの配慮が欲しい
C12. 修理後 Rドライブ基板。 初段FET、バイアス調整用半固定VR、電解コンデンサー7個交換。
                      DCカットフイルムコンデンサー追加。
C13. 修理後 Rドライブ基板。
C13. 修理後 Rドライブ基板。 ラッピングに半田を流し込む。
C14. 修理前 Rドライブ基板裏。
C15. 修理(半田補正)後 Rドライブ基板裏。 半田を全部やり直す。
C16. 完成Rドライブ基板裏。 洗浄後コートを塗る。
C21. 修理前 Lドライブ基板。 上の白いコネクターで終段TR(トランジスター)と接続する。 これが接続不良になると 終段TR(トランジスター)が死ぬ、W配線くらいの配慮が欲しい。
C22. 修理後 Lドライブ基板。 初段FET、バイアス調整用半固定VR、電解コンデンサー7個交換。
                      DCカットフイルムコンデンサー追加。
C23. 修理後 Rドライブ基板。
C23. 修理後 Rドライブ基板。 ラッピングに半田を流し込む。
C24. 修理前 Lドライブ基板裏。
C25. 修理(半田補正)後 Lドライブ基板裏。 半田を全部やり直す。
C26. 完成Lドライブ基板裏 洗浄後コートを塗る。
C31. 修理前 R側終段TR(トランジスター)基盤。
C32. 修理(半田補正)後 R側終段TR(トランジスター)基盤。
C33.完成R側終段TR(トランジスター)基盤 洗浄後コートを塗る。
C41. 修理前 L側終段TR(トランジスター)基盤。
C42. 修理(半田補正)後 L側終段TR(トランジスター)基盤。
C43.完成L側終段TR(トランジスター)基盤 洗浄後コートを塗る。
C51. 修理前 整流・定電圧・VUアンプ基板。
C52. 修理後 整流・定電圧・VUアンプ基板。 VU用半固定VR4個、電源リレー1個、電解コンデンサー15個交換。 遅延回路変更。
C53. 修理前 整流・定電圧・VUアンプ基板裏。
C54. 修理前 整流・定電圧・VUアンプ基板裏。 半田不良予備軍。
C55. 修理(半田補正)後 整流・定電圧・VU基板裏。 全ての半田をやり修す。
C56.完成整流・定電圧・VU基板裏。 洗浄後コートを塗る。
C57. 修理前 整流・定電圧・VUアンプ基板R側ラッピング。
C58. 修理後 整流・定電圧・VUアンプ基板R側ラッピング。 半田を流し込む。
C59. 修理前 整流・定電圧・VUアンプ基板L側ラッピング。
C5A. 修理後 整流・定電圧・VUアンプ基板ラッピングL側。 半田を流し込む。
C61. 修理前 SP接続リレー基板。
C62. 修理後 SP接続リレー基板。 リレ−5個、電解コンデンサー12個交換。
C63. 修理前 SP接続リレー基板 L側ラッピング。
C64. 修理後 SP接続リレー基板 L側ラッピング。 半田を流し込む。
C65. 修理前 SP接続リレー基板 R側ラッピング。
C66. 修理後 SP接続リレー基板 R側ラッピング。 半田を流し込む。
C67. 修理前 SP接続リレー基板裏。
C68. 修理(半田補正)後 SP接続リレー基板裏。 全ての半田をやり修す。
C69.完成SP接続リレー基板裏 洗浄後コートを塗る。
C70.全面パネルを取り修理中。
C71. 修理前 電源SW 戻らない、シゴクトやっと戻る。 接点が焼損している場合は、リレー投入に改造が必要。
C72. 修理中 電源SW 分解する。
C73. 修理中 電源SW 接点はかなり焼けている。
C74. 修理後 電源SW 接点を研磨してみ付け。しばらくは持つでしょう。
C75. 修理後 やはり電源投入リレーを増設する。 よって上記のSWはこのリレーを入/切りするのみ。
           リレー接点容量は10A×2。
C81. 修理前 SW・VR基板。
C82. 修理中 SW・VR基板裏 VR清掃中。
C83. 修理前 SW・VR基板裏。
C84. 修理後 SW・VR基板裏 半田補正後洗浄し、コートを塗る。
C85.完成SW・VR基板裏。
C91. 修理前 RCA端子。
C92. 修理後 RCA端子。
CA1. 修理前 SP接続端子。
CA2. 修理(交換)後 SP接続端子。
CB1. 修理前 電源ケーブル取付。
CB2. 修理(交換)後 3Pインレットに交換。FURUTECH FI-10(G) 金メッキ使用。
CC1.交換した部品。
CB1. 修理前 上から見る。
CB2. 修理後 上から見る。
CB3. 修理前 下から見る。
CB4. 修理後 下から見る。
E. 測定・調整。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
E1. 出力・歪み率測定・調整
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
E21. 50Hz入力。
             R側SP出力電圧41V=210W出力、 0.019%歪み。
              L側SP出力電圧41V=210W出力、 0.019%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E22. 100Hz入力。
             R側SP出力電圧41V=210W出力、 0.017%歪み。
              L側SP出力電圧41V=210W出力、 0.019%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E23. 500Hz入力。
             R側SP出力電圧41V=210W出力、 0.022%歪み。
             L側SP出力電圧41V=210W出力、 0.022%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E24. 1kHz入力。
             R側SP出力電圧41V=210W出力、 0.026%歪み。
              L側SP出力電圧41V=210W出力、 0.025%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E25. 5kHz入力。
             R側SP出力電圧41V=210W出力、 0.040%歪み。
             L側SP出力電圧41V=210W出力、 0.041%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E26. 10kHz入力。
             R側SP出力電圧41V=210W出力、 0.038%歪み。
              L側SP出力電圧41V=210W出力、 0.038%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E27. 50kHz入力。
             R側SP出力電圧41V=210W出力、 0.074%歪み。
              L側SP出力電圧41V=210W出力、 0.074%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
E29. その時のパネル表示
E2A. −3dB出力時パネル表示
E4. フルパワーなので、24V高速フアンが全回転でクーリング。
S. ONKYO M−509 の仕様(カタログ・マニアルより) 
型式 Wスーパーサーボ方式 ステレオパワーアンプ ONKYO M−509
アンプ部
実効出力(20Hz〜20kHz) 280W+280W(4Ω)、 200W+200W(8Ω)
ダイナミックパワー(1kHz) 280W+280W(8Ω)
全高調波歪率(THD、20Hz〜20kHz、実効出力時) 0.003%以下
混変調歪率(70Hz:70kHz=4:1、実効出力時) 0.003%以下
パワーバンドウィズス(IHF-3dB、THD 0.2%) 5Hz〜100kHz
利得 28.5dB
周波数特性 1Hz〜100kHz (+0 -1.5dB)
S/N(IHF-Aネットワーク、入力シャント) 120dB
入力感度/インピーダンス 1.5V/47kΩ
スピーカー負荷インピーダンス 4Ω〜16Ω
ダンピングファクター(8Ω、1kHz) 200
出力端子 Speaker System-1、System2、Headphone
トランジェントキラー動作時間 Power on/of :5sec/100msec
メータ部
レンジ切換え x1(0dB=200W)、 x0.1(0dB=20W)
指示範囲 -40dB〜-4dB
指示精度 0±1dB、-10±2dB、-20±3dB
応答速度(-∞→0dB) 100μsec
復帰速度(0dB→-20dB) 1sec
総合
使用半導体 トランジスタ:82個、 FET:4個、 IC:7個、 ダイオード:86個
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
AC出力 Powerスイッチ非連動、600W最大
消費電力(電気用品取締法) 320W
外形寸法 幅480x高さ191x奥行439mm
重量 31kg
価格 ¥350,000(1983年頃)
             m509_3v
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