McIntosh C29. 5台目修理記録
平成25年3月3日到着  8月22日完成
A. 修理前の状況
  • 30年以上前に神戸のヤマギワで購入した思い出深いアンプです。
    現在も現役(サブ)で使用していますが、 RCA接点の接触不良、SW接触不良に加え歪感も感じられます。
    この際オーバーホールで復活させたいと考えております。


T. 修理前点検測定
  • 歪み多い

B. 原因
  • 経年変化による劣化。

C. 修理状況
  • OP−AMP(オペアンプ)交換。
    電解コンデンサー交換。
    配線手直し、補強。
    経年劣化による各部ハンダ補正。
    出力遅延装置修理。
    RCA端子交換

D. 使用部品
  • OP−AMP         6個。
    電解コンデンサ−    40個(ミューズ使用)。
    RCA端子         13組、26個。
    フイルムコンデンサー   6個。

E. 調整・測定

F. 上位測定器による 調整・測定

G. 修理費  124,000円   オーバーホール修理。

S. McIntosh C29 の仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A11. 点検中 前から見る
A12. 点検中、 前右から見る。
A122. 点検中、 ヤマギワ電気の商標。
A13. 点検中 後から見る
A14. 点検中 電源コードを3Pインレットに交換出来る。
            取り付け位置は下記に2ケ所、左側は木ケースのストッパが使用がやりずらいかも? 下の交換例参照の事。
A142. 点検中 C−29. 4台目電源コードを3Pインレットに交換例。
A15. 点検中 後から見る 入出力RAC端子郡
A16. 点検中、 後左から見る。
A21. 点検中、 上から見る
A22. 点検中 上蓋・シールドを取り、上から見る
A23. 点検中 電源トランス見る 200Vに変更できる
A31. 点検中、 下前から見る。
A32. 点検中、 下前左から見る。
A33. 点検中、 下後から見る。
A34. 点検中、 下後右から見る。
A41. 点検中、 下から見る。
A42. 点検中 下蓋を取り、下から見る
T. 修理前点検測定。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
T0. 出力・歪み率測定・調整、「電源電圧は50HZ 100V」。
    「見方」。
   上段中 右側出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
写真紛失の為、「E1. 出力・歪み率測定・調整、「電源電圧は50HZ 100V」。」より参考写真
T1. AUX 1kHz入力、R側出力電圧=1V、 0.67%歪み。
                L側出力電圧=1V、 1.07%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
T2. MM 1kHz入力、R側出力電圧=1.2V、 1.88%歪み。
                L側出力電圧=1.2V、 2.44%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
C. 修理状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
C11. 修理前 電源SW基板
C12. 修理後 電源SW基板 電解コンデンサ−2個交換
C13. 修理前 電源SW基板裏
C14. 修理(半田補正)後 電源SW基板裏。 半田を全部やり直す。
C15. 完成電源SW基板裏 洗浄後+絶縁コーテング材を塗る
C21. 修理前 メイン基板
C22. 修理後 メイン基板  電解コンデンサ−23個、OP−AMP6個交換、フイルムコンデンサー2個追加
C23. 修理前 メイン基板裏
C24. 修理(半田補正)後  メイン基板裏。 半田を全部やり直す。
C25. 完成メイン基板裏 絶縁コーテング材を塗る、 フイルムコンデンサー3個追加。
C31. 修理前 SW基板
C32. 修理後 SW基板 電解コンデンサー8個交換
C33. 修理前 SW基板裏
C34. 修理(半田補正)後 SW基板。 半田を全部やり直す。
C35. 完成SW基板裏 洗浄後+絶縁コーテング材を塗る
C41. 修理前 SW基板の電源SW、 写真紛失の為、C−29. 3台目より参考写真
C42. 修理後 SW基板の電源SW、W接点にする
C51. 修理前 BASSコントロール基板
C52. 修理後 BASSコントロール基板 電解コンデンサー2個交換
C53. 修理前 BASSコントロール基板裏
C54. 修理(半田補正)後 BASSコントロール基板裏。 半田を全部やり直す。
C55. 完成BASSコントロール基板裏 洗浄後+絶縁コーテング材を塗る
C61. 修理前 TREBLコントロール基板
A62. 修理(半田補正)後 TREBLコントロール基板
C63. 修理前 TREBLコントロール基板裏
C64. 修理修理(半田補正)後 TREBLコントロール基板裏。 半田を全部やり直す。
C65. 完成TREBLコントロール基板裏 洗浄後+絶縁コーテング材を塗る
C71. 修理前 MAIN OUTPUT LEVEL VR基板
C73. 修理前 MAIN OUTPUT LEVEL VR基板裏
C74. 修理修理(半田補正)後 MAIN OUTPUT LEVEL VR基板裏。 半田を全部やり直す。
C75. 完成MAIN OUTPUT LEVEL VR基板裏 洗浄後+絶縁コーテング材を塗る
C81. 修理前 HEADPHONE & LINE OUTPUT VR基板
C83. 修理前 HEADPHONE & LINE OUTPUT VR基板裏
C84. 修理修理(半田補正)後 HEADPHONE & LINE OUTPUT VR基板裏。 半田を全部やり直す。
C85. 完成HEADPHONE & LINE OUTPUT VR基板裏 洗浄後+絶縁コーテング材を塗る
C90. 修理前 LED表示基板
C91. 修理前 LED表示基板裏
C92. 修理(半田補正)後 LED表示基板裏。 半田を全部やり直す。
C93. 完成LED表示基板裏 洗浄後+絶縁コーテング材を塗る
CA1. 修理(交換)前 入出力RAC端子郡
CA3. 修理(交換)後 入出力RAC端子郡
CA4. 修理(交換)後 入出力RAC端子郡裏、太いケーブルを付けるので、接着材を使用して固定する
CB1. 修理前 入力RAC端子郡裏
CB2. 修理(交換)後 入力RAC端子郡裏
CB5 修理(清掃)前 入力切り替えSW。
CB6 修理(清掃)後 入力切り替えSW。
CC1. 修理前 入力RAC端子裏、DCカットコンデンサー基板
CC2. 修理後 入力RAC端子裏、DCカットコンデンサー基板。 電解コンデンサー6個交換
CC3. 修理前 入力RAC端子裏、DCカットコンデンサー基板裏
CC4. 修理(半田補正)後 入力RAC端子裏、DCカットコンデンサー基板裏。 半田を全部やり直す。
CC5. 完成入力RAC端子裏、DCカットコンデンサー基板裏 洗浄後+絶縁コーテング材を塗る
CCB. 修理前 出力RAC端子郡裏
CCC. 修理(交換)後 出力RAC端子郡裏
CD1. 修理中 前面パネルを取り、修理中。
CE1. 修理前 TAPE_2入出力端子半田
CE2. 修理(半田補正)後 TAPE_2入出力端子半田
CE3. 修理前  HeadPhones出力端子半田
CE4. 修理(半田補正)後  HeadPhones出力端子半田
CF1. 修理中 メインVR清掃。
CG1. 修理(清掃)前 MODE SW。
CG2. 修理(清掃)後 MODE SW。
CG3. 修理前 バランスVR。
CG4. 修理後 バランスVR、 抵抗2個追加。
CH1. 修理中 前面パネル清掃、合わせ構造なので、ウエスで清掃する。左半分清掃済み。
CI1. 交換部品
CJ1. 修理前 上から見る
CJ2. 修理後 上から見る
CJ3. 修理前 下から見る
CJ4. 修理後 下から見る
E. 調整・測定。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
E0. 出力・歪み率測定・調整、「電源電圧は50HZ 100V」。
    「見方」。
   上段中 右側出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
E11. AUX 50Hz入力、R側出力電圧=1V、 0.0068%歪み。
                 L側出力電圧=1V、 0.0066%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E12. AUX 100Hz入力、R側出力電圧=1V、 0.0089%歪み。
                  L側出力電圧=1V、 0.0076%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E13. AUX 500Hz入力、R側出力電圧=1V、 0.0064%歪み。
                  L側出力電圧=1V、 0.0075%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E14. AUX 1kHz入力、R側出力電圧=1V、 0.0063%歪み。
                 L側出力電圧=1V、 0.0073%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E15. AUX 5kHz入力、R側出力電圧=1V、 0.0067%歪み。
                 L側出力電圧=1V、 0.0076%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E16. AUX 10kHz入力、R側出力電圧=1V、 0.0064%歪み。
                  L側出力電圧=1V、 0.0079%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E17. AUX 50kHz入力、R側出力電圧=0.9V、 0.011%歪み。
                  L側出力電圧=0.9V、 0.015%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=125kHz、右=500kHz。
            真空管AMPの組み合わせの為か、この下の周波数(30kHz)からフイルターが効いている。
E18. AUX 100kHz入力、R側出力電圧=0.6V、 0.020%歪み。
                   L側出力電圧=0.6V、 0.038%歪み。
                   「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=125kHz、右=500kHz。
E19. AUX 1kHz入力、R側出力電圧=11V、 0.0095%歪み。
                  L側出力電圧=11V、 0.0098%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
                 この上で、飽和する。
E21. MM 50Hz入力、R側出力電圧=1V、 0.019%歪み。
                 L側出力電圧=1V、 0.011%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E22. MM 100Hz入力、R側出力電圧=1V、 0.014%歪み。
                  L側出力電圧=1V、 0.034%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E23. MM 500Hz入力、R側出力電圧=1V、 0.013%歪み。
                  L側出力電圧=1V、 0.020%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E24. MM 1kHz入力、R側出力電圧=1V、 0.0095%歪み。
                 L側出力電圧=1V、 0.0198%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E25. MM 5kHz入力、R側出力電圧=1V、 0.016%歪み。
                 L側出力電圧=1V、 0.035%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E26. MM 10kHz入力、R側出力電圧=1V、 0.020%歪み。
                  L側出力電圧=1V、 0.036%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E27. MM 50kHz入力、R側出力電圧=0.9V、 0.037%歪み。
                  L側出力電圧=0.9V、 0.064%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=125kHz、右=500kHz。
E28. MM 100kHz入力、R側出力電圧=0.8V、 0.21%歪み。
                   L側出力電圧=0.8V、 0.55%歪み。
                   「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=125kHz、右=500kHz。
F. 上位測定器による 調整・測定。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
F0. 下のオーディオアナライザーVP−7732Aで自動測定。  「電源電圧は50HZ 100V」
F11. 入出力特性測定(AUX入力)
        AUX入力端子へ100mV一定入力 VRはmax 平均で1V出力   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F12. 歪み率特性測定(AUX入力)
        AUX入力端子へ100mV一定入力 VRはmax  左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F13. 入出力特性測定(AUX入力) BASS & TREBLE 最大
        AUX入力端子へ100mV一定入力 VRはmax 左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F14. 入出力特性測定(AUX入力) BASS & TREBLE 最小
        AUX入力端子へ100mV一定入力 VRはmax 左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F15. 入出力特性測定(AUX入力) Filter ON
        AUX入力端子へ100mV一定入力 VRはmax 平均で1V出力   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F16. 入出力特性測定(AUX入力) Loud ON
        AUX入力端子へ100mV一定入力 VRはmax 平均で1V出力   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F2. 入出力特性測定(MM入力)=PHONO−1
       MM入力 入力電圧=1mV一定入力 VRはmax   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F3. 入出力特性測定(MM入力)=PHONO−2
       MM入力 入力電圧=1mV一定入力 VRはmax   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F41. 入出力特性測定(MIC入力)=MIC
       Mic入力 入力電圧=2.5mV一定入力 VRはmax   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F42. 歪み率特性測定(MIC入力)=MIC
        Mic入力端子へ2.5mV一定入力 VRはmax  左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
S.McIntosh C29 の仕様(マニアル・カタログより) 
型式 C29 ステレオプリアンプ
周波数特性 20Hz〜20kHz +0 -0.5dB
歪率 0.02%以下(20Hz〜20kHz、定格出力時)
入力感度/インピーダンス Phono1、2= 2mV(1kHz)/47kΩ(65pF)
AUX、Tuner、Tape1、2= 0.25V/250kΩ
MIC= 2.5mV/500kΩ
ハム及びノイズ AUX、Tuner、Tape1、2= IHF 100dB、90dB(聴感補正無し)
Phono1、2= IHF 90dB、80dB(10mV入力時)
出力レベル/インピーダンス Main出力= 2.5V/10kΩ(定格入力時)
Tape出力= 0.25V/10kΩ(定格入力時)
Headphone、Line出力= 0.75V(8Ω)、2.5V/600Ω
LF-HFフィルター 50Hz以下、7kHz以上(12dB/oct)
電圧増幅度(dB)
入力 Main Tape Headphone、Line
AUX、Tuner、Tape1、2 20dB 0dB 30dB
Phono1、2 62dB 42dB 72dB
MIC 60dB 40dB 70dB
使用半導体 トランジスタ=2個、IC=9個、シリコンダイオード=11個、LED=8個、SCR=1個、LDR=1個
Bassコントロール +20dB〜-20dB(20Hz)、11段切換
Trebleコントロール +18dB〜-18dB(20kHz)、11段切換
Volumeコントロール 0dB〜-70dB、連続可変
電源 AC120V、50Hz/60Hz
消費電力 45W
外形寸法 本体=幅375×高さ122×奥行330mm、 前面パネル:幅406x高さ138mm
重量 8.6kg(梱包時:14.1kg)
価格 定価:550,000円(アメリカ合衆国 1972年発売)
                       C29-5-34
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