SONY/ESPRIT TA−D900修理
2022/1/22到着  3/10完成
A. 修理前の状況
  • 長年、チャンネルデバイダー、SONY TA-D900を3WAYで使用してきましたが次の症状で出てしまいました。
    RチャンネルのHIGHの音量が小さくなり、その後、まったく出なくなったりの症状を繰り返す。
    経年変化もあり、同症状が他のチャンネルに発生も考えられますので、この際、オーバーホールにて回復出来たらと考えています。
    オーディオが聴けない状況にあり、ご多忙中にて新規修理受付停止中を承知しておりますが、 修理可能時期などご連絡いただければ幸いです。

B.  原因
  • 各部経年劣化。

C. 修理状況
D. 使用部品
  • 電解コンデンサー                    13個。
    リレー                             8個。
    フイルムコンデンサー                   8個。
    半固定VR                         8個。
    TR(トランジスター)                  8組16個。
    複合FET(電界効果トランジスター)           4個。
    3Pインレット、FURUTECH FI-10(R) ロジウムメッキ 1個。
    テフロン絶縁製RCA端子              5組10個。
E. 調整・測定


F. 修理費             145,000円、 オーバホール修理。

Y. ユーザー宅の設置状況

S. SONY/ESPRIT TA−D900 の仕様(カタログ・マニアルより)

A. 修理前の状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A11. 点検中 前から見る。
A12. 点検中 前右から見る。
A13. 点検中 後から見る。
A14. 点検中 後左から見る。
A15. 点検中 上から見る。
A16. 点検中 カートリッジカバーを取り、上から見る。
A17. 点検中 カートリッジカバー+カートリッジを取り、上から見る。
A18. 点検中 カートリッジカバー+カートリッジ+上蓋を取り、上から見る。
A21. 点検中 下前から見る
A22. 点検中 下前左から見る
A23. 点検中 下後から見る
A24. 点検中 下後右から見る
A25. 点検中 下から見る。
A26. 点検中 下蓋を取り、下から見る。
A31. 点検中 入出力RCA端子郡。
A32. 点検中 入出力RCA端子郡、右側。テフロン絶縁製に交換可能。
A33. 点検中 入出力RCA端子郡、左側。テフロン絶縁製に交換可能。
A41. 点検中 電源コード取り付け。
A42. 点検中 電源コードを取り3Pインレット取り付け。
A51. 点検中 電源電解コンデンサー比較。左=交換する4700μF/50WV、 右=付いている3300μF/25WV。
A52. 点検中 電源電解コンデンサー比較。左=付いている2200μF/16WV、 右=交換する4700μF/16WV。
A61. 点検中 交換するTR(トランジスター)は測定して選別する。
C. 修理状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
C1. 修理前 メイン基板。
C2. 修理後 メイン基板。
C3. 修理前 メイン基板裏。
C3−2. 修理中 メイン基板裏。半田不良予備郡。
C3−3. 修理中 メイン基板裏。半田不良予備郡2。
C4. 修理(半田補正)後 メイン基板裏。 半田を全部やり直す。
C5. 修理完成後 メイン基板裏。 余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C11. 修理前 メイン基板右側アンプ部。リレー4個、半固定VR4個、電解コンデンサー3個、複合FET(電界効果トランジスター)4個、複合TR(トランジスター)8個交換。
C12. 修理後 メイン基板右側アンプ部。
C13. 修理前 メイン基板右側アンプ部裏。
C14. 修理(半田補正)後 メイン基板右側アンプ部裏。 半田を全部やり直す。フイルムコンデンサー2個追加。
C15. 修理完成後 メイン基板右側アンプ部裏。 余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C21. 修理前 右側ローブースト基板。
C22. 修理前 右側ローブースト基板裏。
C23. 修理(半田補正)後 右側ローブースト基板裏。 半田を全部やり直す。
C24. 修理完成後 右側ローブースト基板裏。 余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C31. 修理前 メイン基板左側アンプ部。
C32. 修理後 メイン基板左側アンプ部。リレー4個、半固定VR4個、電解コンデンサー3個、複合FET(電界効果トランジスター)4個、複合TR(トランジスター)8個交換。
C33. 修理前 メイン基板左側アンプ部裏。
C34. 修理(半田補正)後 メイン基板左側アンプ部。 半田を全部やり直す。フイルムコンデンサー2個追加。
C35. 修理完成後 メイン基板左側アンプ部裏。 余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C41. 修理前 左側ローブースト基板。
C42. 修理前 左側ローブースト基板裏。
C43. 修理(半田補正)後 左側ローブースト基板裏。 半田を全部やり直す。
C44. 修理完成後 左側ローブースト基板裏。 余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C51. 修理前 電源基板。
C52. 修理後 電源基板 25V/3300μから50V/4700μに増量交換。 電解コンデンサー7個交換。ヒューズ増設。
C53. 修理前 電源基板裏。
C54. 修理(半田補正)後 電源基板裏。 半田を全部やり直す。
C55. 修理完成後 電源基板裏。 余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C56. 修理完成後 電源基板裏。 さらにフイルムコンデンサー4個追加。
C57. 修理中 電源基板、ラッピング。
C58. 修理後 電源基板、ラッピング。 半田を浸み込ませる。
C61. 修理前 入出力RCA端子郡。
C62. 修理(交換)後 入出力RCA端子郡。
C64. 修理後 入出力RCA端子基板裏。 半田を全部やり直す。
C65. 修理完成後入出力RCA端子基板裏。 余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C71. 修理前 電源コード取り付け。
C72. 修理中 電源コードを取り、3Pインレット取り付け位置。
C73. 修理中 3Pインレット取り付け穴加工。
C74. 修理後 3Pインレット取り付け。
C75. 修理後 3Pインレット裏配線、しっかりとアース取る。
C81. 交換部品。
C82. 交換部品、足黒半固定VR。
C91. 修理前 上から見る。
C92. 修理後 上から見る。
C93. 修理前 下から見る。
C94. 修理後 下から見る。
C95. 完成後 後から見る。
E. 調整・測定。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
             出力VRは最大位置、入力レベルは1V。
             使用unit-1:140、225、280Hz、unit-2:500、800、1kHz、unit-4:5k、8k、10kHz。
E0. 下のオーディオアナライザーVP−7732Aで自動測定。
E11. 設定、f1=140HZ、 f2=500HZ、 f3=5kHZ
     Low出力OUT1。 左出力=薄(細い)色、右出力=濃い(太い)色。
E12. 設定、f1=140HZ、 f2=500HZ、 f3=5kHZ
     MidLow出力OUT2。 左出力=薄(細い)色、右出力=濃い(太い)色。
E13. 設定、f1=140HZ、 f2=500HZ、 f3=5kHZ
     MidHigh出力OUT3。 左出力=薄(細い)色、右出力=濃い(太い)色。
E14. 設定、f1=140HZ、 f2=500HZ、 f3=5kHZ
     High出力OUT4。 左出力=薄(細い)色、右出力=濃い(太い)色。
E21. 設定、f1=225HZ、 f2=800HZ、 f3=8kHZ
     Low出力OUT1。 左出力=薄(細い)色、右出力=濃い(太い)色。
E22. 設定、f1=225HZ、 f2=800HZ、 f3=8kHZ
     MidLow出力OUT2。 左出力=薄(細い)色、右出力=濃い(太い)色。
E23. 設定、f1=225HZ、 f2=800HZ、 f3=8kHZ
     MidHigh出力OUT3。 左出力=薄(細い)色、右出力=濃い(太い)色。
E24. 設定、f1=225HZ、 f2=800HZ、 f3=8kHZ
     High出力OUT4。 左出力=薄(細い)色、右出力=濃い(太い)色。
E31. 設定、f1=280HZ、 f2=1kHZ、 f3=10kHZ
     Low出力OUT1。 左出力=薄(細い)色、右出力=濃い(太い)色。
E32. 設定、f1=280HZ、 f2=1kHZ、 f3=10kHZ
     MidLow出力OUT2。 左出力=薄(細い)色、右出力=濃い(太い)色。
E33. 設定、f1=280HZ、 f2=1kHZ、 f3=10kHZ
     MidHigh出力OUT3。 左出力=薄(細い)色、右出力=濃い(太い)色。
E34. 設定、f1=280HZ、 f2=1kHZ、 f3=10kHZ
     High出力OUT4。 左出力=薄(細い)色、右出力=濃い(太い)色。
E41. BASS BOOOST=6dB設定。
     設定、f1=225HZ、 f2=800HZ、 f3=8kHZ。
     出力VRは最大位置、入力レベルは1V。
     Low出力OUT1。
     左出力=薄(細い)色、右出力=濃い(太い)色。
E42. BASS BOOOST=4.5dB設定。
     設定、f1=225HZ、 f2=800HZ、 f3=8kHZ。
     出力VRは最大位置、入力レベルは1V。
     Low出力OUT1。
     左出力=薄(細い)色、右出力=濃い(太い)色。
E43. BASS BOOOST=3dB設定。
     設定、f1=225HZ、 f2=800HZ、 f3=8kHZ。
     出力VRは最大位置、入力レベルは1V。
     Low出力OUT1。
     左出力=薄(細い)色、右出力=濃い(太い)色。
E44. BASS BOOOST=1.5dB設定。
     設定、f1=225HZ、 f2=800HZ、 f3=8kHZ。
     出力VRは最大位置、入力レベルは1V。
     Low出力OUT1。
     左出力=薄(細い)色、右出力=濃い(太い)色。
E45. BASS BOOOST=0dB設定。
     設定、f1=225HZ、 f2=800HZ、 f3=8kHZ。
     出力VRは最大位置、入力レベルは1V。
     Low出力OUT1。
     左出力=薄(細い)色、右出力=濃い(太い)色。
E5. 出力・歪み率測定・調整。
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
E51. 設定、f1=225HZ、 f2=800HZ、 f3=8kHZ
     出力VRは最大位置、入力レベルは100HZ、1V。
     Low出力OUT1。
          R側出力電圧0.683V、 0.0008%歪み。
          L側出力電圧0.711V、 0.0004%歪み。
          「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E52. 設定、f1=225HZ、 f2=800HZ、 f3=8kHZ
     出力VRは最大位置、入力レベルは500HZ、1V。
     MidLow出力OUT2
           R側出力電圧0.612V、 0.016%歪み。
           L側出力電圧0.614V、 0.0133%歪み。
           「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E53. 設定、f1=225HZ、 f2=800HZ、 f3=8kHZ
     出力VRは最大位置、入力レベルは5KHZ、1V。
     MidHigh出力OUT3。
          R側出力電圧0.626V、 0.0133%歪み。
          L側出力電圧0.613V、 0.0139%歪み。
          「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E54. 設定、f1=225HZ、 f2=800HZ、 f3=8kHZ
     出力VRは最大位置、入力レベルは10KHZ、1V。
     High出力OUT4。
          R側出力電圧0.643V、 0.0035%歪み。
          L側出力電圧0.627V、 0.0032%歪み。
          「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=125kHz、右=500kHz。
E6. 完成 引き続き24時間エージング。  左はWE−396A・UTC A26使用 ラインアンプ
Y. ユーザー宅の設置状況
S. SONY/ESPRIT TA−D900 の仕様(カタログ・マニアルより) 
型式 クロスオーバーネットワーク
回路方式 DCユニットアンプ構成、ベッセルフィルター(24dB/oct)
カットオフ周波数
クロスオーバー周波数
unit-0=50Hz/80Hz/100Hz
unit-1=140、225、280Hz
unit-2=500、800、1kHz
unit-3=1.25k、2k、2.5kHz
unit-4=5k、8k、10kHz
スロープ特性(減衰特性) 24dB/oct(ベッセル函数カーブ)
レベルコントロール 0〜-30dB(1dBステップ)、-∞
入力感度/インピーダンス 1.0V/50kΩ
最大入力 7.0V
利得 0dB
高調波歪率 0.003%(1V出力時)
0.005%(5V出力時)
出力インピーダンス 100Ω
SN比(IHF-A) 110dB(1V出力時)
周波数特性 DC〜100kHz +0 -1dB(フラットポジション時)
使用半導体 トランジスタ:個、 FET:個、 ダイオード:個
消費電力 20W
外形寸法 幅480x高さ80x奥行400mm
重量 8.5kg
価格 ¥600,000(1981年発売)
        ta-d900-2k
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