QUADU. 9台目修理
テープは識別印 同時修理 QUADU. 10台目 MusicReference RM−5. 2台目 2021/3/12到着 5/15ユーザー都合で返却
A. 修理前の状況
  • QUADUパワーアンプを使用しています。
    20年前に限定発売された金色の製品です。
    15年前に新品で購入し、今年2月まで聴いていました。
    これまでに出力管は3回、整流管は2回、プリ管は1回交換しました。
    その他の部品はこれまで交換したことがなく、メンテナンスも一度も行っていません。
    2月にブーンというかなり大きな音の後、プシューという何か破裂したような音がしました。
    しばらく焦げ臭いがしていました=9台目。
    すぐに電源を切り、これ以降は電源を入れていません。
    長い間使っていた思い入れのあるアンプなのですが修理は可能でしょうか。


B. 原因
  • 整流管不良により、出力トランス層間短絡、電源トランス焼損。

T. 電源トランス点検
  • 層間絶縁破壊(巻き線間短絡)の点検。

TO.出力トランス点検。
  • 層間絶縁破壊(巻き線間短絡)の点検。

TP.消費電力測定。
  • 無負荷時の消費電力測定。

S. QUADU の仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A11. 前から見る。
A12. 点検 後から見る
A13. 点検 上から見る
A14. 点検 シールドを取り、上から見る
A15. 点検 真空管を抜き、上から見る
A16. 点検 下から見る
A21. 付属真空管。 左から 9台目EF86、2本目EF86、10台目EF86、2本目EF86。
A22. 付属真空管。 左から 9台目KT66、2本目KT66、10台目KT66、2本目KT66。
A23. 付属真空管。 左から 9台目5AR4、10台目5AR4。
T. 電源トランス点検。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
T1. 電源トランス点検。 左の電源装置で電圧、電流で測定する。 入力AC20V、3A。1次側完全に焼損短絡。
TO1. 出力トランス点検。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
                   8ΩSP出力端子へ1kHz5.0Vを入力し、各巻線電圧を測る。SP出力巻き線層間短絡。
  • 測定値は左から、周波数計=1.012kHz、8ΩSP出力端子への入力電圧=2.356V−10台目は5Vに表示される。
          KT66カソードNFB巻線電圧=4.870V。
          KT66プレート巻線電圧=21.75V、KT66プレート巻線電圧=21.60V、  
TO2. 出力トランス点検。8ΩSP出力端子へ1.013kHz4.930Vを入力し、各巻線電圧を測る、強引に5Vに上げる。
  • 測定値は左から、周波数計=1.013kHz、8ΩSP出力端子への入力電圧=4.930V
          KT66カソードNFB巻線電圧=10.14V。
          KT66プレート巻線電圧=45.14V、KT66プレート巻線電圧=45.46V。    
TP1. 9台目のKT66使用消費電力測定、使用AMPは10台目。
  • 左の電源装置で電圧、電流で測定する。 入力AC100V、1.35A、消費電力=135W。
    仕様では90W、この差45WがKT66で消費している。規格外のKT66でこのAMPに不適格。  
TP2. 10台目のKT66使用消費電力測定、使用AMPは10台目。
  • 左の電源装置で電圧、電流で測定する。 入力AC100V、1.35A、消費電力=135W。
    仕様では90W、この差45WがKT66で消費している。規格外のKT66でこのAMPに不適格。 
S. QUADU の仕様(マニアル・カタログより) 
型式 管球式アンプ QUADU
出力 15W時20Hz〜20kHz
全高調波歪率 0.1%(70Hz 出力12W時)0.25% (50Hz 出力12W時)
周波数特性 20Hz〜20kHz /-0.2dB。10Hz〜50kHz /-0.5dB。
入力感度 1.4V(出力15W時)
SN比 80dB以上
ダンピングファクター
電源 AC200-250V/40-80Hz(100-130V)
使用真空管 KT66×2、 EF86×2、 GZ32
外形寸法 幅313×高165×奥行106mm
重量 約9kg
                  quad2_9f
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