GAS AMPZILLA 2A. 8台目修理記録
平成24年1月24日到着    2月17日完成
寸評
  GAS−AMPはIQ??の天才が設計した・・・とか言われているが、このAMPの使用には十分な注意が必要です。
  特に、SP接続リレーが無いので、安定までの間(5分くらい)はSPのボイスコイルに電流が流れますので、
  ネットワークの無いのは注意。
A. 修理前の状況
  • 1980年の購入以来使用しています。
    JBLのモニター系スピーカーを暖かみある音質でパワフルに鳴らしてくれます。
    エネルギッシュな音は、ジャズを聴くには魅力ある傑作アンプです。
    数年間使用しない期間がありましたが、3年前頃から、月に2〜3時間程度サブシステムで使用しています。
    使用SPはJBLモニター「2120+2405」です。
    2か月前頃から、スイッチONより10分間位は音質が歪んでいます・・・その後は良くなります。
    スイッチを入れるとR側オーバーロード・インジケーター(レッドLED)が連続点灯状態です。


T. バラック修理後の測定

B. 原因
  • 経年劣化、過去に修理履歴あり。
    オーバーホール依頼。

C. 修理状況
  • 電解コンデンサー交換。
    半固定VR交換。
    配線手直し、補強。
    経年劣化による各部ハンダ補正。
    OP−AMP交換。
    VUメータ修理。
    抵抗交換。
    フアンガード取付
    WBT SP端子 WBT−0735 に交換。
    RCA端子交換。
    電源SW配線修理。


D. 使用部品
  • 半固定VR                       4個。
    電解コンデンサー                  16個。
    OP−AMP                       4個。
    抵抗                           4個。
    フアンガード
    WBT SP端子 WBT−0735          1組。
    RCA端子                     1組2個。



E. 調整・測定

F. 修理費                 123,400円

G. 再修理  2018/8/12〜18
  • B側音でず。
    AB共、初段TR(トランジスター)劣化の為DC漏れ多い(40〜60mV)。
    海外から100個購入し、選別して12個交換する。
  • OP−AMP2個交換
  • 修理費 45,000円

Y. ユーザー宅の設置状況

S. GAS AMPZILLA の仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A10. 点検中 前から見る。
A11. 点検中 前左から見る
A12. 点検中 右から見る
A13. 点検中 後から見る
A132. 点検中 後から見る、 正規輸入品
A133. 点検中 後から見る、RCA端子。
A14. 点検中 後から見る。
A15. 点検中 後右から見る
A16. 点検中 左から見る
A21. 点検中 上から見る
A22. 点検中 上蓋を外し、上から見る
A23. 点検中 下から見る、
A24. 点検中 下から見る、 冷却フアン。
A25. 点検中 下から見る、 フアン・ガードが有る方が良いです。
A31. 点検中 下前から見る
A32. 点検中 下前左から見る
A33. 点検中 下後から見る
A34. 点検中 下後右から見る
A41. 点検中 A側−AMP基板。 コネクターが折られ、半田付けされた配線。
A42. 点検中 B側−AMP基板。 コネクターが折られ、半田付けされた配線。 及び裏付けされた抵抗。
T. バラック修理後の測定。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
T1. 出力・歪み率測定・調整
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
T2. 1kHz入力、A側SP出力電圧31V=120W、 7.45%歪み。
            B側SP出力電圧31V=120W、 7.44%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
             これ以上の入力は不安定になるので、中止。
C. 修理状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
C11. 修理前 A側−AMP基板
C13. 修理後 A側−AMP基板 電解コンデンサ−7個交換(ノンポール電解コンデンサーを使用したので2個→1個)、
                      半固定VR1、抵抗2個、OP−AMP2個交換、折れた接続端子も2個交換。
C14. 修理前 A側−AMP基板裏
C15. 修理(半田補正)後 A側−AMP基板裏 全ハンダやり直す
C16. 完成A側−AMP基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
C21. 修理前 B側−AMP基板
C22. 修理後 B側−AMP基板 電解コンデンサ−7個交換(ノンポール電解コンデンサーを使用したので2個→1個)、
                      半固定VR1、抵抗2個、OP−AMP2個交換、折れた接続端子も1個交換
C23. 修理前 B側−AMP基板裏
C24. 修理(半田補正)後 B側−AMP基板裏 全ハンダやり直す、セラミックコンデンサー1個追加
C25. 完成B側−AMP基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
C31. 修理前 A側−終段基板
C32. 修理(半田補正)後 A側−終段基板。 半固定VR1個交換、 全ハンダやり直す
C33. 完成A側−終段基板 洗浄後防湿材を塗る。
C34. 修理中 A側−終段基板裏
C41. 修理前 B側−終段基板
C42. 修理(半田補正)後 B側−終段基板。 半固定VR1個交換、 全ハンダやり直す
C43. 完成B側−終段基板 洗浄後防湿材を塗る。
C44. 修理中 B側−終段基板裏
C51. 修理前 A側−終段TR(トランジスタ−)
C52. 修理中 A側−終段TR(トランジスタ−)
C53. 修理後 A側−終段TR(トランジスタ−)
C54. 修理前 B側−終段TR(トランジスタ−)
C54. 修理中 B側−終段TR(トランジスタ−)
C56. 修理後 B側−終段TR(トランジスタ−)
C61. 修理前 電解コンデンサーへの配線、Y型圧着端子は開いて接続が十分で無い。
C62. 修理後 電解コンデンサーへの配線、たまご型圧着端子を使用する。 念の為半田を流し込む。
C63. 修理後 電解コンデンサーへの配線
C71. 修理前 RCA端子
C72. 修理中 RCA端子、穴あけの加工終了
C73. 修理後 RCA端子
C74. 修理前 RCA端子裏配線
C75. 修理後 RCA端子裏配線
C81. 修理前SP端子
C82. 修理後 SP端子。 WBT SP端子 WBT−0735を使用
C83. 修理前 SP端子裏配線
C84. 修理後 SP端子裏配線。 圧着端子も絶縁する。
C85. 修理前 SPヒューズ裏配線
C86. 修理後 SPヒューズ裏配線
C87. 修理中 電源SW配線。 偶然 配線を引いたら動いたので、点検。
C88. 修理中 電源SW配線。 Y型圧着端子は切り詰めてある
                      サイドに固定されていない所にY型端子を使用すると、Y型端子が開いてしまうので、使用は注意。
C89. 修理後 電源SW配線。 たまご型圧着端子に交換、コンデンサーは圧着端子に半田付けする。
C8A. 修理中 電源SW配線2。 
C8B. 修理中 電源SW配線2。 Y型圧着端子は切り詰めてある。
                      サイドに固定されていない所にY型端子を使用すると、Y型端子が開いてしまうので、使用は注意。
C8C. 修理後 電源SW配線2。 たまご型圧着端子に交換、コンデンサーは圧着端子に半田付けする。
C91. 修理中 冷却フアン(内側)、 埃少なく、綺麗。
C92. 修理前 冷却フアン(内側)
C93. 修理後 冷却フアン、 ガード取り付ける、止めビスはステンレス製品。
C94. 修理後 終段TR(トランジスター)保護用サーマルスイッチ。
C95. 修理後 冷却フアンコントロール用のサーマルスイッチ2個増設。 Honeyewell製品には半田ラグは無!
CA1. 修理前 VU−AMP基板
CA2. 修理中 VU−AMP基板、 レベル設定VRは非常に綺麗です。
CA3. 修理後 VU−AMP基板 電解コンデンサ−4個交換(ノンポール電解コンデンサーを使用したので2個→1個)
CA4. 修理前 VU−AMP基板裏
CA5. 修理(半田補正)後 VU−AMP基板裏 全ハンダやり直す
CA6. 完成VU−AMP基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
CA7. 修理前 ピークLED表示基板
CA8. 修理前 ピークLED表示基板裏
CA9. 修理(半田補正)後 ピークLED表示基板裏 全ハンダやり直す
CAA. 完成 ピークLED表示基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
CE. 交換部品
CF1. 修理前 上から見る
CF2. 修理後 上から見る
CF3. 修理前 下から見る
CF4. 修理後 下から見る
E. 調整・測定。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
E1. 出力・歪み率測定・調整
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
E21. 50Hz入力、A側SP出力電圧39V=190W、 0.024%歪み。
             B側SP出力電圧39V=190W、 0.047%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E22. 100Hz入力、A側SP出力電圧40V=200W、 0.022%歪み。
              B側SP出力電圧40V=200W、 0.037%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E23. 500Hz入力、A側SP出力電圧40V=200W、 0.024%歪み。
              B側SP出力電圧40V=200W、 0.027%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E24. 1kHz入力、A側SP出力電圧40V=200W、 0.025%歪み。
             B側SP出力電圧40V=200W、 0.020%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E25. 5kHz入力、A側SP出力電圧40V=200W、 0.035%歪み。
             B側SP出力電圧41V=210W、 0.029%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E26. 10kHz入力、A側SP出力電圧40V=200W、 0.023%歪み。
              B側SP出力電圧41V=210W、 0.028%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E27. 50kHz入力、A側SP出力電圧39V=190W、 0.028%歪み。
              B側SP出力電圧40V=200W、 0.028%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
E28. 100kHz入力、A側SP出力電圧40V=144W、 0.1%歪み。
               B側SP出力電圧40V=144W、 0.1%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
E4. その時の本体VUメ−タ=200W
E5.  240WくらいでオーバーロードLED表示
E6.完成  24時間エージング
G. 再修理。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
G1. TR(トランジスター)測定。
G2. 修理後、 30秒経過後のA側SP接続端子間DC漏電圧=5.6mV。
G3. 修理後、 30秒経過後のB側SP接続端子間DC漏電圧=4.7mV。
Y. ユーザー宅の設置状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
Y1. 設置状況.
S. GAS AMPZILLA の仕様(マニアル・カタログより)
型式 ステレオパワーアンプ AMPZILLA
実効出力
  (両ch駆動、20Hz〜20kHz)
350W+350W(4Ω負荷)、 200W+200W(8Ω負荷)、 125W+125W(16Ω負荷)
全高調波歪率 0.15%以下(4Ω負荷)、 0.05%以下(8Ω、16Ω負荷)
混変調歪率 0.15%以下(4Ω負荷)、 0.05%以下(8Ω、16Ω負荷)
入力感度 1.6V R.M.S.(定格出力時8Ω負荷)
入力インピーダンス 75kΩ
周波数特性 4Ω負荷    =20Hz〜20kHz ±0.2dB、 1Hz〜100kHz ±2dB
8Ω、16Ω負荷=20Hz〜20kHz ±0.1dB、 1Hz〜100kHz ±1dB
立ち上がり特性 2μsec(8Ω負荷、最大出力時、20kHz)
スルー・レイト 40V/μsec
ダンピング・ファクター 150(20Hz〜1kHz)
ノイズレベル 100dB以上(最大出力時)、 112dB(RFフィルター挿入時)
外形寸法 幅445×高さ178×奥行229mm
重量 22.7kg
価格 ¥499,000. (株)バブコ
                       zilla2a8-2s
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