POA−3000Z 修理記録
2024/6/9.到着    完成 
A. 修理前の状況
  • 故障内容
    昨年(2023年11月) ヤフオク落札しました。
    ヴォリュームのガリなどありましたが、現在に至るまでの間は問題なく使用することが出来ました。
    ですが、突然 スピーカーから破裂音がし左チャンネルから音が聞こえなくなってしまいました。
  • 出品者商品説明
    • キズ、汚れ等、使用感・経年感の見受けられる外観です。
      通電・音出し・基本動作確認いたしました。ガリが見受けられます。
      本体のみでの出品となります。付属品はございません。
      一点ものの中古品となりますので、探している方がいらっしゃいましたら、この機会にどうぞ!!
      商品ランク【C】
      ・ランクにつきましては、下記「ランク概要」にもお目通しください。
      ・商品の状態につきましては、当方の主観となります。神経質な方等はご入札をお控えください。
      ・ランクのイメージ相違、およびランクが【E】【F】【-】の商品につきましては、下記「あんしん初期保証」の対象外となります。
      商品ランク【C】 普通(+) 使用感・経年感や、軽度な破損・欠損等は見受けられるが、通常使用において問題のない商品。


B. 原因

C. 修理状況
  • 左右bバイアス/バランスVR交換。
    SP接続リレー交換。
    SP接続端子交換WBT−0702使用。
    電源投入リレー交換。
    制御リレー交換。
    電源ブロック電解コンデンサー交換(容量=3万μF/使用電圧90WV)。
    電解コンデンサー交換(オーディオコンデンサー使用)。
    フイルムコンデンサー1部交換・増設。
    配線手直し、補強。
    不良/足黒TR(トランジスター)交換。
    初段FET(電界効果トランジスター)交換
    全基板半田補正
    ヒューズホルダー新設交換。
    入力RCA端子交換

D. 使用部品
  • SP接続リレー                2個。
    SP接続端WBT−0702        1組。
    電源投入リレー               1個。
    制御リレー                 2個。
    バイアス/バランス半固定VR      個。
    電解コンデンサー              個 。
    電源ブロック電解コンデンサー(容量=3万μF/使用電圧90WV)。 4本
    フイルムコンデンサー           個。
    TR(トランジスター)            個。
    FET(電界効果トランジスター)      2個。
    ヒューズホルダー            4本。
    テフロン絶縁RCA端子        2組4個。

     

E. 調整・測定


F. 修理費    250,000円。   オ−バ−ホ−ル修理。

Y. ユーザー宅の設置状況

S. Denon POA−3000Z の仕様(カタログ・マニアルより)

A. 修理前の状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A11. 点検中 前から見る
A12. 点検中 前右から見る
A13. 点検中 後から見る
A14. 点検中 後左から見る
A21. 点検中 上から見る
A22. 点検中 上・下蓋を取り、上から見る。
A23. 点検中 上・下蓋を取り、上から見る。整流器の周りに電源ブロック電解コンデンサーの液漏れ跡。
A31. 点検中 下前から見る
A32. 点検中 下前左から見る
A33. 点検中 下後から見る
A34. 点検中 下後右から見る
A41. 点検中 下から見る
A42. 点検中 下蓋裏の埃。
A51. 点検中 上・下蓋を取り、下から見る。
A52. 点検中 電源ブロック電解コンデンサーの液漏れ跡。
A53. 点検中 電源ブロック電解コンデンサーの液漏れ跡、拡大。
A61. 点検中 電源ブロック電解コンデンサー容量測定、右側+電源用、2万μF以上。PEAK lCR45使用。
A62. 点検中 電源ブロック電解コンデンサー容量測定、右側−電源用、2万μF以上。PEAK lCR45使用。
A63. 点検中 電源ブロック電解コンデンサー容量測定、左側+電源用、2万μF以上。PEAK lCR45使用。
A64. 点検中 電源ブロック電解コンデンサー容量測定、左側−電源用、2万μF以上。PEAK lCR45使用。
A65. 点検中 右側電源ブロック電解コンデンサー「+−直列接続」で容量測定、12400μF/ESR=0.1。DE−5000 LCR使用。ESRに付いてはmuRataNichiconルビコンPanasonic参照。
A66. 点検中 左側電源ブロック電解コンデンサー「+−直列接続」で容量測定、12550μF/ESR=0.2。DE−5000 LCR使用。ESRに付いてはmuRataNichiconルビコンPanasonic参照。
A71. 点検中 手持ちONKYO オンキヨー(株) M−509用電源ブロック電解コンデンサー。ネジ端子なので半田付の温度上昇無。容量=3万μF/使用電圧90WV。POA−3000ZR. 2台目 修理用に準備。
A72. 点検中 手持ちONKYO オンキヨー(株) M−509用電源ブロック電解コンデンサー「+−直列接続」で容量測定、13160μF/ESR=0.2。DE−5000 LCR使用。ESRに付いてはmuRataNichiconルビコンPanasonic参照。
A73. 点検中 手持ちONKYO オンキヨー(株) M−509用電源ブロック電解コンデンサー「+−直列接続」で容量測定、13470μF/ESR=0.2。DE−5000 LCR使用。ESRに付いてはmuRataNichiconルビコンPanasonic参照。
A81. 点検中 入力RCA端子。
A82. 点検中 入力RCA端子。 テフロン絶縁RCA端子に交換。 
A83. 点検中 交換するテフロン絶縁製RCA端子。 中心電極は円筒状で4つ割方式。
A84. 点検中 WBT製RCA端子WBT−0201。 さらに複雑な構造で「カチ」と差し込み感を与える。
A85. 点検中 最近の「RCAプラグ」の中心電極は2割になっているので接触不良が起きにくい。
A91. 点検中 電源コード取付。
A92. 点検中 電源コード取り、3Pインレットに交換可能、今回見送り。 FURUTECH FI-10(R) ロジウムメッキ使用。
C. 修理状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
C1. 修理中 基板、前パネルを取りさったシャシ。
C2. 修理中 基板、前パネルを取りさったシャシを下から見る。
C3. 修理中 左終段放熱器の金具固定ビス。 念の為もう1個付けて欲しい。
C4. 修理後 右終段放熱器の金具固定ビス。 念の為1個取り付ける。
C11. 修理前 右側終段AMP基板。
C12. 修理後 右側終段AMP基板。 バイアス調整用半固定VR1個、SP接続リレー1個
           電解コンデンサー13個交換、フイルムコンデンサー2個追加
C13. 修理前 右側終段AMP基板裏。
C132. 修理中 右側終段AMP基板裏。 半田不良予備郡。
C14. 修理(半田補正)後 右側終段AMP基板裏。 半田を全部やり直す。
C15. 完成右側終段AMP基板裏。  洗浄後防湿材を塗る。
C21. 修理前 左側終段AMP基板。
C22. 修理後 左側終段AMP基板。 バイアス調整用半固定VR1個、SP接続リレー1個
           電解コンデンサー13個交換、フイルムコンデンサー2個追加
C23. 修理前 左側終段AMP基板裏。
C232. 修理中 左側終段AMP基板裏。 半田不良予備郡。
C24. 修理(半田補正)後 左側終段AMP基板裏。 半田を全部やり直す。
C25. 完成左側終段AMP基板裏。  洗浄後防湿材を塗る。
C31. 修理前 右側プリドライブ基板。
C32. 修理後 右側プリドライブ基板。 電解コンデンサー12個交換。
C33. 修理前 右側プリドライブ基板裏。
C34. 修理(半田補正)後 右側プリドライブ基板裏。 半田を全部やり直す。
C35. 完成右側プリドライブ基板裏。  洗浄後防湿材を塗る。
C41. 修理前 左側プリドライブ基板。
C42. 修理後 左側プリドライブ基板。初段複合FET(電界効果トランジスター)1個、TR(トランジスター)16個、電解コンデンサー12個交換。
C43. 修理前 左側プリドライブ基板裏。 後付部品は可能な限り表へ移動する。
C44. 修理(半田補正)後  左側プリドライブ基板裏。 半田を全部やり直す。
C45. 完成左側プリドライブ基板裏。  洗浄後防湿材を塗る。
C51. 修理前 整流基板。
C53. 修理前 整流基板裏。
C532. 修理中 整流基板裏。 半田不良予備郡。
C533. 修理中 整流基板裏。 半田不良予備郡2。
C534. 修理中 整流基板裏。 半田不良予備郡3。
C54. 修理(半田補正)後  整流基板裏。 半田を全部やり直す。
C55. 完成整流基板裏。  洗浄後防湿材を塗る。
C61. 修理前 整流基板2。
C62. 修理後 整流基板2。 電解コンデンサー4個交換。 フイルムコンデンサー4個追加。
C63. 修理前 整流基板2裏。
C64. 修理(半田補正)後  整流基板2裏。 半田を全部やり直す。
C65. 完成整流基板2裏。  洗浄後防湿材を塗る。
C71. 修理前 メインVR基板。
C72. 修理前 メインVR基板裏。
C73. 修理(半田補正)後  メインVR基板裏。 半田を全部やり直す。
C74. 完成メインVR基板裏。  洗浄後防湿材を塗る。
C81. 修理前 ソースダイレクトSW基板。 PMA−S10ではリレー回路なのだが?
C82. 修理前 ソースダイレクトSW基板裏。
C83. 修理(半田補正)後  ソースダイレクトSW基板裏。 半田を全部やり直す。
C84. 完成ソースダイレクトSW基板裏。  洗浄後防湿材を塗る。
CA1. 修理前 ヘッドホーンジャック表示基板。
CA2. 修理前 ヘッドホーンジャック基板裏。
CA3. 修理(半田補正)後  ヘッドホーンジャック基板裏。 半田を全部やり直す。
CA4. 完成ヘッドホーンジャック基板裏。  洗浄後防湿材を塗る。
CB1. 修理前 LED表示基板。
CB2. 修理後 LED表示基板。 電解コンデンサー1個交換。
CB3. 修理前 LED表示基板裏。
CB4. 修理(半田補正)後 LED表示基板裏。 半田を全部やり直す。
CB5. 完成LED表示基板裏。  洗浄後防湿材を塗る。
CC1. 修理前 入力選択SW基板
CC2. 修理前 入力選択SW基板裏
CC3. 修理(半田補正)後 入力選択SW基板裏。 半田を全部やり直す
CC4. 完成入力選択SW基板裏。  洗浄後防湿材を塗る
CC5. 修理中 選択SW基板固定ビス無。
CB5. 修理前 ヒューズ基板。
CB6. 修理中 ヒューズ基板。ラッピング線。
CB7. 修理後 ヒューズ基板。ラッピング線に半田を浸み込ませる。
CB8. 修理前 ヒューズ基板裏。
CB9. 修理(半田補正)後 ヒューズ基板裏。 半田を全部やり直す。
CBA. 完成ヒューズ基板裏。  洗浄後防湿材を塗る。
CC1. 修理前 中継端子基板。
CC2. 修理前 中継端子基板裏。
CC22. 修理中 中継端子基板裏。半田部分拡大。
CC23. 修理中 中継端子基板裏。半田部分2拡大。
CC3. 修理(半田補正)後 中継端子基板裏。 半田を全部やり直す。
CC4. 完成中継端子基板裏。  洗浄後防湿材を塗る。
CD1. 修理前 電源SW基板。
CD2. 修理中 電源SW基板。ラッピング線。
CD3. 修理後 電源SW基板。ラッピング線に半田を浸み込ませる。
CD4. 修理前 電源SW基板裏。
CD5. 修理(半田補正)後 電源SW基板裏。 半田を全部やり直す。
CD6. 完成電源SW基板裏。  洗浄後防湿材を塗る。
CE1. 修理前 入力RCA端子。
CE2. 修理(交換)後 入力RCA端子。テフロン絶縁RCA端子に交換。 
CD1. 修理前 SP接続端子。
CD2. 修理(交換)後 SP接続端子。WBT−0702使用。
CF1. 修理前 電源ブロック電解コンデンサー回り上から見る。整流器の周りに電源ブロック電解コンデンサーの液漏れ跡。
CF2. 修理(交換)後 電源ブロック電解コンデンサー周り上から見る。
CF3. 修理前 電源ブロック電解コンデンサー周り下から見る。液漏れ跡が多い。
CF4. 修理後 電源ブロック電解コンデンサー周り下から見る。
CF1. 交換した部品
CG1. 修理前 上から見る。
CG2. 修理後 上から見る。
CG3. 修理前 下から見る。
CG4. 修理後 下から見る。
E. 測定・調整。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
E0. 出力・歪み率測定・調整
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
       表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
       表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
       よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
E11. 50Hz入力、R側SP出力電圧45V=253W出力、 0.0147%歪み。
              L側SP出力電圧45V=253W出力、 0.0141%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E12. 100Hz入力、R側SP出力電圧45V=253W出力、 0.0146%歪み。
               L側SP出力電圧45V=253W出力、 0.0142%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E13. 500Hz入力、R側SP出力電圧45V=253W出力、 0.0162歪み。
               L側SP出力電圧45V=253W出力、 0.0161%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E14. 1kHz入力、R側SP出力電圧45V=253W出力、 0.0167%歪み。
              L側SP出力電圧45V=253W出力、 0.0166%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E15. 5kHz入力、R側SP出力電圧45V=253W出力、 0.0238%歪み。
             L側SP出力電圧45V=253W出力、 0.0238%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E16. 10kHz入力、R側SP出力電圧45V=253W出力、 0.0319%歪み。
               L側SP出力電圧45V=253W出力、 0.0320%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E17. 50kHz入力、R側SP出力電圧45V=253W出力、 4.21%歪み。
               L側SP出力電圧45V=253W出力、 4.17%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=125kHz、右=500kHz。
Y. ユーザー宅の設置状況
Y1. 設置状況
S. Denon POA−3000Z の仕様(カタログ・マニアルより)
型式 プリメインアンプ POA−3000Z ステレオパワーアンプ
定格出力(両ch駆動、正弦波出力、20Hz〜20kHz) 300W+300W(6Ω)
250W+250W(8Ω)
全高調波歪率 0.002%以下(20Hz〜20kHz、定格出力-3dB、8Ω)
混変調歪率(60Hz:7kHz=4:1、定格出力相当振幅出力、8Ω) 0.0015%以下
TIM歪率 測定限界以下
出力帯域幅(両ch駆動、8Ω) 5Hz〜80kHz(THD 0.01%)
周波数特性 1Hz〜300kHz +0 -3dB(1W出力時)
入力感度/インピーダンス Normal in=1V/18kΩ
High cut filter in=1.41V/25kΩ
出力インピーダンス 0.08Ω(1kHz)
S/N比(Aカーブ・ウェイティング) 123dB
スルーレート ±500V/μsec
High cut filter特性 40kHz、6dB/oct
スピーカー負荷 6Ω〜16Ω
サブソニックフィルター特性 16Hz、6dB/oct
レベルメーター特性 指示方式=ピーク値指示方式出力レベルメーター
指示範囲=-50dB〜+5dB(0dB=200W/8Ω)
周波数特性=10Hz〜100kHz +0 -3dB(1W出力時)
自己診断機能 異常温度上昇、L/R動作状況診断の各表示
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 400W(電気用品取締法)
外形寸法(ツマミ、端子、脚含む) 幅493x高さ199x奥行480mm
重量 30kg
価格 ¥380,000(1984年2月発売)
                     3000z_20
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