MICROSEIKI SX−777 FV. 2台目修理記録
「同時修理 RP1110. 16台目」     平成25年3月17日到着  4月15日完成
A. 修理前の状況
  • モーター部分から、突然大きな異音が発生し、振動を始めました。
    モータープーリーは今も回転しますが、ターンテーブルを回す力はありません(直前まで回っていたターンテーブルが止まってしまいました)。
    数年前から、カタカタ音がモーター部分からしていましたが(静かな音楽の所では耳障りなくらい)、構わず使っていました。
    そして、ついに今日の状態とな りました。
     本機は、1984年6月に購入しました、妻との結婚記念品です。当時としてはかなりの高額商品で、妻に相談すると「もっと安いのにしな!」と言われそうなので、黙って、一人でこの機種に決めた思い出があります。
    30年近く、私たちのために良い音楽を奏で続けてくれており、良い買い物をし たと思っております。
     上にも記しましたとおり、間もなく30年の使用期間になりますが、フローティング・バキューム機能のお陰でしょうか「彫りの深い音像がとても静かなステー ジに浮かび上がる」ので、これ以上のプレーヤーは必要ないと考えています。
    今後とも本機を大切にして、可能な限り長い期間(出来れば、私の代はこのプレー ヤーで!)使い続けたく思っております。
     このように、私どもには掛け替えのないレコードプレーヤーですので、「エア ーポンプユニットを含めた機械全体のオーバーホール」をお願いしたいと存じま す。
  • 私的な改造修理記録〕
    −1.電源トランスのブーンという音が再生音に混入していることが分かったので、 (素人の怖さ知らずで)内部配線を延長し、
        トランスを外付けにして、使っています。トランスからもアース線をつないでいます。
    −2.モータープーリーを外し、軸受けに、KURE CRC 5-56 を吹き付けました(異音・振動が止まらないかと思って)が、
        異音・振動は止まりませんし、まずい事をしたか、と反省しております。
    −3.エアーポンプユニットの音がうるさいので、インシュレーターを介して床置きしています。
       そのため、エアーポンプユニットについていた足を外しています。ターンテーブルのセンターに少し注油しました。


B. 原因
  • モータオイル切れ焼き付
    駆動基板故障
    各部経年劣化。

C. 修理状況
  • 本体基板修理
    モータ修理
    ターンテーブル清掃・研磨・点検・注油
    本体木部修理
    各種基板修理
    電源トランス別置き対策

M. 下蓋及び本体木部 修理状況

D. 使用部品
  • 電解コンデンサー               22個
    半固定VR                    3個
    フイルムコンデンサー             5個


E. 調整・測定

F. 修理費  90,000円

S. MICRO SEIKI SX−777FV の仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の点検状況
A01. 点検中、アーム台は取り外してお送り下さい。
A02. 点検中、モータカバーは取り外してお送り下さい。
A11. 点検中、前から見る。
A12. 点検中、前右から見る。
A13. 点検中、後から見る。
A14. 点検中、後左から見る。
A15. 点検中、上から見る。
A16. 点検中、ガラステーブルを見る。
A17. 点検中、テーブル軸を見る。
A21. 点検中、下前から見る。
A22. 点検中、下前左から見る。
A23. 点検中、下後から見る。
A24. 点検中、下後右から見る。
A25. 点検中、下から見る。
A26. 点検中 下蓋を外し、下から見る。
A262. 点検中 電源トランス撤去時、取り忘れたワッシャー!
A31. 点検中、ターンテーブル。
A32. 点検中、ターンテーブル横
A33. 点検中、ターンテーブル裏。
A41. 点検中、交換した電源4芯ケーブル。
A42. 点検中、交換した電源4芯ケーブル、ラグ板への半田付け。
A51. 点検中、外に引き出した電源トランス。
A52. 点検中、電源トランスからの配線。
A53. 点検中、電源コードの接続。
A54. 点検中、電源トランスからの配線。
C. 修理状況
C11. 修理前 制御基板
C12 .修理後 制御基板、 半固定VR2個、電解コンデンサー7個、フイルムコンデンサー2個交換
C13. 修理前 制御基板裏
C14. 修理(半田補正)後 制御基板裏
C15. 完成制御基板基板裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C21. 修理前 電源・33/45切替基板
C212. 修理中 電源・33/45切替基板、 電解コンデンサー固定するトルエン溶媒の接着剤。
C22. 修理後 電源・33/45切替基板。 半固定VR1個、電解コンデンサー6個、リレー1個交換
C23. 修理前 電源・33/45切替基板裏
C232. 修理中 電源・33/45切替基板裏、半田不良ケ所。
C24. 修理(半田補正)後 電源・33/45切替基板裏
C25. 完成電源・33/45切替基板裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C31. 修理前 ストロボ基板
C32. 修理後 ストロボ基板 電解コンデンサー1個交換
C33. 修理前 ストロボ基板裏
C34. 修理(半田補正)後 ストロボ基板裏
C35. 完成ストロボ基板裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C41. 修理前 フューズ基板
C42. 修理前 フューズ基板裏
C422. 修理中 フューズ基板裏、半田不良ケ所。
C51. 修理中 モーターを取り出す。
C512. 修理中 モーターを取り出す、 モータとスペンサーにオイルがたっぷり付着!
C513. 修理中 モーターを取り出す、 モータ取付台とスペンサーにオイルがたっぷり付着!
C52. 修理中 モーター移動用ラック歯車、グリスが堅く汚れている。
C53. 修理後 モーター移動用ラック歯車。
C54. 修理中 モーター分解。
C61. 修理中 モーター固定子巻き線。
C62. 修理中 モーター回転子、軸側。
C63. 修理後 モーター回転子、軸側。 CRCを含ませる。
C64. 修理中 モーター回転子。錆びが少し発生している。
C65. 修理中 モーター回転子、軸側。 CRCを含ませる。
C66. 修理中 モーター回転子、軸。 キズあり。
C66. 修理中 モーター回転子、軸拡大。 キズあり。
C71. 修理中 モーターFGコイル。
C72. 修理中 モーターFGコイル、出力部に浮きが見られる。
C73. 修理中 モーターFGコイル、絶縁コートで固定する。
C8. 修理後 電源トランス収納ケース(お菓子缶)。
C9. 交換部品
CA1. 完成、下から見る。
CA2. 完成、上から見る。
M. 下蓋及び本体木部 修理状況
M10. 修理前 本体前下裏の圧縮材。
M11. 修理中 本体前下裏の圧縮材、水性木工ボンドを塗布する。
M12. 修理前 本体右下裏の圧縮材。
M13. 修理中 本体右下裏の圧縮材、水性木工ボンドを塗布する。
M14. 修理前 本体後下裏の圧縮材。
M15. 修理中 本体後下裏の圧縮材、水性木工ボンドを塗布する。
M16. 修理前 本体左下裏の圧縮材。
M17. 修理中 本体左下裏の圧縮材、水性木工ボンドを塗布する。
M18. 修理前 電源コード、エアー接続口。
M19. 修理後 電源コード、エアー接続口。
M20. 修理中 タンテーブル架台が接着してあり、取り外し出来ない。
M31. 修理前 底板。
M32. 修理前 前右クション足。
M33. 修理前 前左クション足。
M34. 修理前 後右クション足。
M35. 修理前 後左クション足。
M41. 修理前 底板表。
M42. 修理後 底板表、キズを消す為と割れを防ぐのに、ラッカーを吹く。
M43. 修理前 底板裏。
M44. 修理中 底板裏、4本の足と、トランスカバー取る。
M45. 修理中 底板裏、トランスカバーを取付ける所。
M46. 修理中 底板裏、トランスカバーを取付ける所、水性木工ボンドを塗布する。
M47. 完成底板裏、トランスカバーを取付ける所、キズを消す為と割れを防ぐのに、ラッカーを吹く。
M48. 修理前 底板裏、アームを取付ける所。
M49. 修理中 底板裏、アームを取付ける所、水性木工ボンドを塗布する。
M4A. 完成底板裏、アームを取付ける所、キズを消す為と割れを防ぐのに、ラッカーを吹く。
M4B. 修理前 底板裏前。
M4C. 修理中 底板裏前、水性木工ボンドを塗布する。
M4D. 完成底板前、キズを消す為と割れを防ぐのに、ラッカーを吹く。
M4E. 修理前 底板裏後。
M4F. 修理中 底板裏後、水性木工ボンドを塗布する。
M4G. 完成底板裏後、キズを消す為と割れを防ぐのに、ラッカーを吹く。
M4H. 完成底板、足とトランスカバー取り付け。
M4I. 完成底板裏。
M51. 修理前 クション足止めネジ、底板蓋止めネジや基板止めネジ。
M52. 修理(塗装)中 クション足止めネジ、底板蓋止めネジや基板止めネジ、錆止めにラッカーを吹き付ける。
E. 調整・測定
E1.  ストロボで測定。「33回転」
E2.  ストロボで測定。「45回転」
E3.  内蔵トロボで測定。「33回転」。
E4.  内蔵トロボで測定。「45回転」。
E5. 完成。  24時間エージング。
S. MICRO SEIKI SX−777FV の仕様(マニアル・カタログより) 
型名 SX-777FV. F=Float、V=Vacuum
モーター 8極24スロットDCブラシレスFGサーボモーター
定格回転数 331/3,45rpm
ターンテーブル 砲金製,重量13kg
慣性モーメント 2トン・cm2
回転数調整範囲 ±6%
電源 AC100V(50/60Hz)
消費電力 13.5W
外形寸法 555W×440D×250Hmm
総重量 46kg
付属品 エアーポンプRP-5070(重量5kg)
アームマウントベースA-1200シリーズ1個
価格 ¥638,000 (1984年発売)
                    sx777fv2-2w
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